がんと診断されたことを明らかにしたチャールズ英国王は2月6日、ノーフォーク州にある私邸、サンドリンガム・ハウスにカミラ王妃とともに到着したと報じられた。
BBCによると、国王はサンドリンガムに向かう前、米国から駆けつけたヘンリー王子とロンドンのクラレンス・ハウスで45分ほど面会した。二人が顔を合わせるのは、昨年5月の戴冠式以来とされる。
なお英紙デイリーメールによると、72年前のこの日、祖父にあたるジョージ6世がサンドリンガムで肺がんにより死亡している。
がんの種類やステージは明らかにされていない。王室は発表で、すでに治療を開始しており、この間公の場の職務を控える計画を示唆している。国王は前向きで、一日も早い公務への完全復帰を望んでいるという。
チャールズ国王に万が一があった場合、王位継承順位1位のウィリアム皇太子が国王に即位する。
NBCニュースによると、カミラ王妃の称号は「王太后(Queen dowager)」になるとみられる。
Queen dowagerは、王の未亡人と定義され、それに従えば、夫に先立たれた国王の妻はすべてQueen dowagerになる。ただし、エリザベス女王の母、エリザベス・ボーズ=ライアンはジョージ6世の死後、後継者の生みの母としての役割を区別するため「クイーン・マザー(Queen mother)」の称号が与えられた。
カミラ王妃は、ウィリアム皇太子の生みの親にあたらない。
カミラ王妃の称号は昨年5月の戴冠式を前に「クイーン・コンソート(Queen consort)」から「クイーン(Queen)」に変更された。ウィリアム皇太子が国王に即位すると、キャサリン妃がクイーンを引き継ぐことになる。
英王室で最後にQueen dowagerが使われたのは200年近く前に遡る。1837年に他界したウィリアム4世は、妻アデレード王妃との間に後継者がおらず、姪のヴィクトリアが若干18歳で女王に即位した。生みの親ではないアデレード王妃には、Queen dowagerが与えられたという。