共和党の大統領候補者選びの第2戦、ニューハンプシャー州の予備選挙が23日に開催される。
15日のアイオワ州党員集会では、トランプ前大統領が圧勝した。51%の票を獲得し、2位フロリダ州のデサンティス州知事(21.2%)に同州史上最多の30ポイント差をつけた。ニッキー・ヘイリー元国連大使は、デサンティス氏に競り負け、19.1%だった。起業家のラマスワミ氏は、一桁台の結果を受けて選挙戦からの撤退を表明。トランプ氏の応援に加わった。
初戦のアイオワ州と比べ、共和党で勝者が大統領指名を獲得する確率はニューハンプシャー州の方が高い。
現職大統領以外の過去7回の共和党予備選(1980年、1988年、1996年、2000年、2008年、2012年、2016年)で、ニューハンプシャー州の勝者のうちの5人が党の指名を受け、3人が大統領に当選した。同期間でアイオワ州で勝利した後に党の指名を受けたのは2人(ボブ・ドール、ジョージ・W・ブッシュ)となっている。
ニューハンプシャー州予備選 (年、勝者、党指名)
1980年、レーガン、レーガン
1988年、ジョージ・H.W.ブッシュ、ジョージ・H.W.ブッシュ
1996年、パット・ブキャナン、ボブ・ドール
2000年、ジョン・マケイン、ジョージ・W・ブッシュ
2008年、ジョン・マケイン、ジョン・マケイン
2012年、ミット・ロムニー、ミット・ロムニー
2016年、ドナルド・トランプ、ドナルド・トランプ
PBSによると、争われる代議員の数は22人と少なく、10%以上の票を獲得した候補者に、得票率に応じて割り当てられる。
勝敗の行方は?
リアル・クリア・ポリティクスによる各社世論調査の平均では、トランプ氏の有利は変わらず、支持率46.8%を獲得している。次いでヘイリー氏が33.3%、デサンティス氏は6%となっている。
開催4日前に発表されたBoston Globe/NBC-10/Suffolkによる世論調査では、トランプ氏がヘイリー氏を17ポイント引き離し、52% – 35%となった。デサンティス氏は6%だった。
同州では、政党の支持を明らかにしていない無党派の有権者が予備選で投票することが可能で、これがトランプ氏とヘイリー氏の差を縮める要因になるとも言われている。
共和党と民主党に登録している有権者数は、それぞれ26万7,905人と26万2,262人だが、無登録の有権者はこれらを上回る34万3,192人。NBCによると、共和党の予備選では、こうした無党派の有権者が半分を占めると予想されている。
なお、今回の予備選で政党の登録を変更する期限は昨年の10月6日までとされていた。民主党から無登録に変更した有権者は最多の3,542人だった。(共和党から無登録は78人)。
州の有権者となるための在住期間の制限はなく、引っ越しをするとすぐに登録することができる。他州の住所を維持しながら州内の大学に通う大学生も、投票することが認められているという。
民主党の予備選も同日に実施されるが、民主党全国委員会は、州党幹部が許可した日程に従わず、党の規則に違反したと主張。その結果、代議員を失い、バイデン氏は違反を理由に、同州予備選に参加しないことを決定している。