バイデン下しをオバマ&クリントン政権出身者らが画策?米報道

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オバマ政権とクリントン政権の出身者らを中心に緩やかにつながるグループが、バイデン氏を選挙からいち早く撤退させようと働きかけを行なっているという。Axiosが報じた。

先月開催された大統領選討論会でのパフォーマンスをきっかけに噴出した撤退論について、バイデン氏はインタビューや会見を通じて断固拒否する姿勢を明確にしている。12日、NATO首脳会議後にデトロイトで開かれた集会では、候補者を選ぶのはメディアやインサイダー、寄付者ではなく、「あなた方有権者が決めるのだ。私はどこにも行かない」と力強く言い放った。

同サイトが「非公式の大統領選再選阻止委員会」と呼ぶところの反バイデンネットワークは、民主党に広いコネを持つオバマ政権とクリントン政権の関係者らが含まれ、バイデン氏を追い出すことを使命としている。世論調査を委託し、元大統領らにロビー活動を行ない、裏で民主党指導者らに働きかけるなどの活動を行なっている。

おもだった面々には、オバマ氏の元側近、デビッド・アクセルロッド氏やポッドキャスト「Pod Save America」を運営するジョン・ファヴロー氏やトミー・ヴィエター氏、ジョン・ラヴェット氏、ダン・ファイファー氏といったオバマ政権の元スタッフ、クリントン氏の元選挙ストラテジスト、ジェームズ・カービル氏がいるほか、バイデン氏の出馬に反対を表明した17名の現職議員、激戦州の議員、寄付者では先日ニューヨークタイムズにオピニオンを掲載したジョージ・クルーニー、深夜の人気コメディ番組のホスト、スティーヴン・コルベア、ニューヨークタイムズのコラムニストらも加わっている。

バイデン氏が簡単に動かないことはわかっており、二人の元大統領とチャック・シューマー上院議員、ハキーム・ジェフリーズ下院議員、ナンシー・ペロシ元下院議長といった民主党指導者が「圧倒的な力」を行使することに期待しているという。

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指導者らの動きにも変化がみられる。討論会直後にバイデン氏への支持継続を呼びかけていたオバマ氏は、今週、バイデン氏の当選可能性に関する「懸念」について、ペロシ氏と私的な話し合いを持ったと報じられた

ペロシ氏は10日、MSNBCのインタビューで、バイデン氏は継続の意思を明確にしているにも関わらず、「大統領が出馬するかどうかは大統領次第」と述べ、「時間が迫っているので、われわれは皆、彼に決断を促している」と語った。

前出のカービル氏は、クリントン氏とオバマ氏が討論会の翌日にバイデン氏を支持するツイートをした後、沈黙を保つことで明確なメッセージを送っていると主張。「沈黙は非常に大きな声のスピーチの一形態である」と述べている。