トランプ氏 TikTok禁止に反対は誰のため?専門家「パターン」を指摘

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下院で13日、TikTokの禁止につながる法案が通過した。

トランプ氏は反対を表明したものの、共和党の大勢の議員が賛成に回り、結果は賛成352票、反対65票の圧倒的多数だった。

法案は「敵対国の管理するアプリからアメリカ人を保護する法」と呼ばれ、成立した場合、親会社のバイトダンスがTikTokを半年以内に売却するか、さもなければ米国のアプリストアやホスティングサービス上の取り扱いを禁じられる。

法案は今後、上院で検討される。上院議員の間では内容を慎重に見直すべきといった意見があるほか、多数党のリーダー、チャック・シューマー上院議員(ニューヨーク)は、採決にかける意向を明確にしていない。通過の見込みは不確かと報じられている。

トランプ氏「ヤングキッズが発狂する」

バイデン大統領が法案を支持する意向を示す一方で、先日共和党の大統領候補者としての指名を確実にしたトランプ氏は、CNBCのインタビューで、「TikTokがなくなれば、Facebookをもっと大きくする。私はFacebookは人民の敵だと見做している」と反対の考えを明らかにした。安全保障上の懸念を認めつつ、「ヤングキッズたちが発狂する」とも語った。

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トランプ氏は大統領時代にTikTokを禁止しようとした経緯があるが、この方向転換について、ある専門家は「パターンだ」と指摘している。

首都ワシントンでハイテク企業の数社の広報担当を務めた経験のあるニュー・ウェクスラー氏(Nu Wexler)は、政治サイトポリティコに、「2020年のミラーイメージだ」と主張。「彼はTikTokを禁止しようとしたが、それから寄付者を世話できるという道を見つけ、オンに切り替えた」と語った。

トランプ政権によるアプリの禁止や売却を迫る取り組みが頓挫した後、TikTokは最終的にオラクルを米国の主要プロバイダーとして採用した。同サイトによると、オラクルの共同創業者でビリオネアのラリー・エリソン氏は2020年、トランプ氏の再選に向けた豪華な資金集めイベントを開催していた。さらに同社のサフラ・キャッツ最高経営責任者は、トランプ氏の再選を支持する選挙活動委員会に12万5,000ドルを寄付していた。

トランプ氏はCNBCに、最近、サスケハナインターナショナル・グループの創業者で富豪のジェフ・ヤス氏と会ったことも明らかにした。数分間の会話で内容は教育に関するものだったとしたが、共和党の大口寄付者でもあるヤス氏はTikTokの15%株式を保有し、自身が資金提供する保守派の団体「Club for Growth」は議員らに法案反対を働きかけているとも報じられている。同団体は、TikTok擁護に向けて元トランプ大統領顧問のケリーアン・コンウェイ氏を雇っており、コンウェイ氏は過去数ヶ月の間に議員らと少なくとも10回の会合をもったとされる。

ポリティコよると、トランプ氏は今月1日、Club for Growthの寄付者のイベントで演説を行い、中間選挙で対立した団体の会長デビッド・マッキントッシュ氏と和解したとアピールしたという。さらに、マッキントッシュ氏に加えてヤス氏からも電話で演説を頼まれたと明らかにした。

前出のウェクスラー氏は、トランプ氏のTikTokに対するスタンスは今も昔も「完全に取引的」だと指摘。億万長者に最善のものであれば、どんな政策でも支持しているようだと語った。

Mashup Reporter 編集部
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