ニューヨーク市で7日午後、海水浴をしていた65歳の女性がサメに襲われる事故があった。
女性が泳いでいたのは、ロッカウェイにある海水浴場。美しく広い砂浜が広がるビーチは、コーニーアイランドと並んで人気で、海水浴客やサーファーで賑わう。
ニューヨークタイムズによると、女性は1人で泳いでおり、助けを求め叫んでいるのをライフガードが発見し、救出した。救急隊員によって搬送されるまで、止血帯を巻いて応急処置が施された。
abcニュースは、女性は左腿の裏側に重度の裂傷を負ったと伝えている。
ニューヨーク市警察は、女性は重体だが、安定した状態であるとしている。調書では9キログラムの”肉”を失ったと報告しているという。
事故発生後、遊泳禁止となり、ヘリコプターによる捜索が行われたが、サメは発見されなかった。
ある情報筋はニューヨークポスト紙に、女性の足の傷にある歯の跡から、襲ったのはオオメジロザメかオナガザメの可能性があると話している。
半世紀ぶりのサメ事故
タイムズは、サメによる非公式のデータベース「Golobal Shark Attack File」を元に、ニューヨーク市で人がサメに襲われるのは1958年以来だと伝えている。最後に起きた事故は、銛を刺したサメに男性が噛まれたいうもの。
専門家は、近年ブルーフィッシュやバンカーフィッシュといった魚が増えるなど、水質の改善を示す兆候があり、これを狙って捕食者がやってきていると指摘している。
ニューヨーク市では半世紀ぶりだが、周辺の水域ではサメに襲われる事故が繰り返し発生している。
ロッカウェイから車で東に1時間ほどの距離にあるロングアイランドのビーチ周辺では先月、4人がサメに噛まれた。事件後に実施したドローンによる監視活動により、ロングアイランドの沖合に約50匹のイタチザメが確認された。