シャーレーン・マクレイ(Chirlane McCray)NY市長夫人と、アリシア・グレン(Alicia Glen)元NY副市長は6日、新たに4人の女性の銅像を市内に設置する計画を発表した。
設置は、市内にある女性の銅像や記念碑の欠如など、パブリックアートのジェンダーギャップを改善するためのプロジェクト「She Built NYC initiative」の一環。昨年6月から候補となる人物の募集を行い、11月には、第一弾としてシャーリー・チザム氏(Shirley Chisholm)氏の像をブルックリンのプロスペクトパークに設置することを決定した。
チザム氏(1924-2005)は、アフリカ系アメリカ人女性として初の連邦議会下院議員となり、1972年には初の黒人かつ女性候補として民主党の予備選に出馬した。
チザム氏に加えて今回、ジャズシンガーのビリーホリデー(Billie Holiday)、1800年代に路面電車の人種差別に抗議し、市内交通機関の差別廃止のきっかけとなったエリザベス・ジェニングス・グラハム(Elizabeth Jennings Graham)、ラテン系人種として初めて米国公衆衛生学会の代表を務め、世界中の女性や子供、マイノリティー、貧困層の公衆衛生の改善に貢献したヘレン・ロドリゲス・トリアス(Helen Rodríguez Trías)、灯台守として30年間勤務し、難破船から多くの船員の命を救ったキャサリン・ウォーカー(Katherine Walker)像の設置が発表された。
銅像はニューヨーク市内の5つの行政区に設置される。
・ビリーホリデー:クイーンズ(クイーンズ・ボロー・ホール近く)
・エリザベス・ジェニングス・グラハム:マンハッタン(グランドセントラルターミナル付近バンダービルト・アヴェニュー・コリドー)
・ヘレン・ロドリゲス・トリアス:ブロンクス(セント・メアリー公園)
・キャサリン・ウォーカー:スタテン島(停船場)
地元ニュースサイト、ゴッサミストによると、現在、歴史的人物の銅像は145体が男性で、女性像は5つにとどまっているという。これらの新たな記念碑の完成は2021から2022年を予定しているという。
ジャズ・アット・リンカーン・センターも、計画の発表を祝福した。