NY市 人気中華料理チェーン店の従業員が暴行被害。市に対策訴え

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ニューヨーク市内の人気中華料理チェーン店、西安フェイマスフーズ(Xi’an Famous Foods)のジェイソン・ワン(Jason Wang)CEO(33)はニューヨークタイムズに対し、過去数カ月の間に2人のアジア系アメリカ人の従業員が暴行被害にあったと語った。

いずれもいわれのない攻撃で、1人は昼間の通勤の際、もう1人は夕方の帰宅途中に被害にあったと語っている。

ワン氏は、コネチカット州の中学校に通っていた際、毎日アジア人差別を受けていたが、ニューヨーク市は「安全な場所」で「帰属意識」を感じられたため、家族で引っ越ししてきたという。
ニューヨークで10年間飲食店を経営しているが、従業員に対する暴行は、パンデミック前には経験したことのない出来事だと語っている。

また暴行は人種偏見に基づいたもので、被害者だけでなく、コミュニティや中小企業、従業員のメンタルヘルスにも影響を及ぼしているとNBCニューヨークに述べた。

同店はパンデミックの影響により、14店舗のうち6店舗を閉鎖した。6月と7月に営業を再開したが、すぐに営業時間を縮小した。
「電車のホームや路上に人が少ない時間帯に帰宅しなくて済むよう、従業員の安全に配慮した」と語っている。

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ワン氏は「アジア人以外のコミュニティにも、この問題に気づいて欲しい。彼らに伝えたい。これは単なる反アジア人だけの問題ではない。社会的な問題であり、ニューヨーク市の問題だ」と訴えた。

抗議集会を開催

ニューヨーク市警察の発表では、昨年のアジア人に対するヘイトクライムは29件で、2019年の3件から大幅に増加した。

週末にはロウアーマンハッタンのフォーリースクエアで、アジア人へのヘイトクライムの撲滅を訴える集会が行われた。

先月3日、地下鉄車両内で、顔を刃物で切りつけられ大けがを負ったフィリピン系アメリカ人のノエル・クインタナ(Noel Quintana)さん(61)も参加した。

デブラシオ市長のほか、民主党上院トップのチャック・シューマー議員、レティシア・ジェームズ州司法長官、スコット・ストリンガー会計監査官、グレース・メン下院議員らが登壇し、アジア人への暴力を非難した。

開催場所となったフォーリースクエアでは、この2日前に36歳のアジア人男性が、背後から刃物で刺される事件が起きていた。男性は重体だと報じられている。
事件について検察は当初、サルマン・ムフリヒ(Salman Muflihi)被告(23)の罪状にヘイトクライムを加えた第2級殺人未遂で起訴していたが、のちにヘイトクライムで起訴することは取り下げた。ムフリヒ被告は27日の初公判で、無罪を主張した。

Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。